産後の抜け毛はいつからいつまで続く？原因と対策について解説します

【公開日時】2024/07/07 10:12:38

 

「産後に抜け毛が増えた...」

 

「出産してから徐々に薄毛が進行している気がする...」

 

出産を経験してから上記のような抜け毛の悩みを抱えている女性は多いのではないでしょうか？

 

産後の抜け毛は、出産から2～3ヶ月経った頃から始まり、4～6ヶ月でピークを迎えます。その後は新たな髪の毛が生えてきて、6ヶ月～1年ほどで生え揃います。

 

産後の抜け毛は珍しいことではなく、出産した女性の多くが経験する生理現象で、時間の経過とともに改善されます。ただし、1年以上経っても抜け毛がおさまらない場合は、別の原因が潜んでいるケースもあるため、医療機関を受診して医師に相談しましょう。

 

ここからは、産後の抜け毛の原因や具体的な対策法について詳しく解説します。

産後抜け毛（分娩後脱毛症）の原因と対策

 

産後2～3ヶ月経った頃から生じる脱毛症を産後抜け毛（分娩後脱毛症）といいます。

 

ブラッシングで髪の毛が大量に抜けたり、浴室の排水溝にかつてない量の髪の毛が貯まる等の異変で気付くケースが多いです。

 

抜け毛のピークは産後半年くらいまでで、その後は少しずつ落ち着き産後1年で妊娠前の状態に戻ることがほとんどです。

 

 

産後の抜け毛が始まる時期には個人差がありますが、一般的には産後2～3ヶ月が目安となります。

 

抜け毛のピークは産後4～6ヶ月目で、その後は抜け毛の量が少しずつ落ち着いてきます。ピークを抜けると母体の回復とともに、ヘアサイクルも正常に戻り、新たな髪の毛が成長し始めます。

 

髪の毛が伸びるスピードは1ヶ月に1cmほどで、6ヶ月から1年かけて全体的にボリュームアップし、地肌の透け感も解消されるでしょう。ロングよりショートヘアの方が髪の成長を実感しやすい傾向にあります。

産後の抜け毛の原因

産後にホルモンバランスが変化することで、大量の抜け毛につながることがあります。また、慣れない育児によるストレスや栄養不足が原因で抜け毛が増えることも。

 

ここからは、産後の抜け毛の原因について詳しく解説します。

妊娠や出産によるホルモンバランスの変化は、産後の抜け毛の大きな原因となります。

 

妊娠後期になると女性ホルモン「エストロゲン」の分泌量が一時的に増え、髪の成長期が延長されます。そのため、妊娠中はホルモンの影響で髪が抜けにくい状態になっています。

 

産後にホルモンバランスが変化し、エストロゲンの分泌量が減ると、成長期だった髪が退行期へ移行し、大量の抜け毛につながります。

ストレスを感じると交感神経が優位に働き、緊張状態が続きます。緊張した状態が続くと血管が収縮され血流が悪くなり、頭皮に十分な血液や栄養が届かず、抜け毛を引き起こしてしまいます。

 

子育てでストレスを抱える女性は多く、特に初めての出産の場合、慣れない育児で精神的な負担が大きくなることもあります。

産後ダイエットや授乳による栄養不足が抜け毛につながる可能性もあります。

 

過度なダイエットや授乳で、髪の生成に必要なタンパク質が不足することで、抜け毛を引き起こすことも。

 

母乳育児の場合は特に多くの栄養が必要です。無理なダイエットでカロリーが不足すると、髪に必要な栄養が届かなくなるため、バランスのよい食事を心がけましょう。

産後は女性ホルモンの変化で肌質が変わることもあります。

 

産前に問題なく使えていたシャンプーが頭皮に合わなくなり、抜け毛が増えることも。また、育児疲れで髪を洗う頻度が減ったり、丁寧に洗えないことで頭皮環境が悪化するなど、さまざまな要因が重なり、抜け毛を引き起こす可能性があります。

産後の抜け毛対策

産後は母体の回復や母乳の生成に栄養を奪われてしまうため、いつも以上に栄養バランスに優れた食事を摂ることが大切です。

 

慣れない育児で心身ともに疲弊してしまう人もいるかもしれません。まとまった睡眠時間を確保できない場合は、仮眠を取って1回の睡眠の質を高めましょう。

 

ここからは、産後の抜け毛対策について詳しく解説します。

髪に必要な栄養を届けるためにも、栄養バランスの整った食事を摂ることが大切です。

 

産後は母体の回復や母乳の生成に栄養が取られるため、十分な栄養補給ができていなければ、髪に届けられるはずの栄養は後回しになってしまいます。髪の毛の主成分となるタンパク質をはじめ、代謝を促進する作用のあるビタミンB群、タンパク質を生成する亜鉛を含む食べ物を積極的に摂取しましょう。

 

普段の食事だけで摂り入れるのが難しい場合は、補助的な役割でサプリメントを利用するのもおすすめです。

 

 

産後は夜間の授乳などで細切れ睡眠になりがちですが、髪の成長のためには良質な睡眠が欠かせません。疲れが溜まると抜け毛の症状がひどくなることも。

 

睡眠は成長ホルモンの分泌を促すほか、ストレスも軽減してくれます。まとまった睡眠時間を確保できない場合は、仮眠の時間を作るように工夫しましょう。睡眠の質を高めるためにも、就寝前はスマホやパソコンを触らずリラックスした環境で身体を休めてください。

産後はホルモンバランスの変化で肌が敏感になり、今まで使っていたシャンプーが合わなくなるというケースもあります。

 

洗浄力の強いシャンプーは頭皮を刺激するため、肌の調子が不安定な産後は避けるべきです。天然成分が配合された、低刺激で肌に優しいアミノ酸系シャンプーを選ぶとよいでしょう。

産後は髪を短く切るのもおすすめです。髪を短くすることで産後の薄毛が目立たなくなり、髪のパサつきも防げます。赤ちゃんのお世話で長い髪が邪魔になり、短めのヘアスタイルをキープする女性も少なくありません。

 

また、産後の抜け毛が徐々に落ち着き、新しい髪が生えてくるときに気になるのがツンツンとした短い毛です。いわゆるアホ毛と呼ばれる状態は、スプレーで固めることで目立ちにくくなるでしょう。

産後は慣れない育児でストレスが溜まりやすく、抜け毛が増えやすい状態になります。ホルモンバランスの変化で気分の浮き沈みが激しく、産後鬱につながることも。

 

自宅でできる軽めのストレッチやヨガを取り入れるなど、ストレス発散できる時間を設けるようにしましょう。

産後の抜け毛で注意が必要なケース

産後の抜け毛は出産した女性の多くが経験する自然な現象ですが、中には注意が必要なケースもあります。

 

産後の抜け毛は通常1年ほどで落ち着くため、特に気にする必要はありませんが、医療機関を受診すべき病気を発症している可能性もあるため注意してください。

 

産後の抜け毛で受診すべき目安は以下のとおりです。

• 1年以上抜け毛が続いている
• 頭皮に赤みやかゆみ、発疹がある
• 部分的に髪がごっそり抜けている

1年以上抜け毛が続く場合はFAGA（女性男性型脱毛症）を発症している可能性があります。また、頭皮に赤みやかゆみがある場合は、脂漏性脱毛症といった病気である可能性も。部分的に髪がごっそり抜けるのは円形脱毛症を発症している可能性が高いといえます。

 

心当たりの症状があれば、医療機関を受診して適切な治療を受ける必要があります。

 

 

産後にFAGAを発症するケースもあります。FAGAは40代から50代に起こりやすい薄毛の症状ですが、20代から30代の若い世代でも発症する可能性はあります。

 

FAGAの原因は出産や加齢によるホルモンバランスの変化、食生活の乱れや睡眠不足、ストレスなどが挙げられます。

 

内服薬や外用薬による投薬治療が主な治療法になります。

 

 

円形脱毛症は10円ハゲとも呼ばれる症状で、頭皮の一部に円形や楕円形の抜け毛が起こる疾患です。

 

特徴として、脱毛箇所と毛が生えている箇所の境界がはっきりしています。

 

軽症なら脱毛箇所が一箇所だけで済みますが、重症になると複数箇所が脱毛し、やがて全ての毛が抜け落ちるケースもあります。

 

軽度の場合は原因となるストレスや睡眠不足などを解消することで症状が改善されるケースもありますが、一般的には内服薬や外用薬による治療で経過観察します。

 

 

頭皮に赤みやかゆみ、発疹がみられる場合は脂漏性皮膚炎を発症している可能性があります。脂漏性皮膚炎はカビの一種「マラセチア」の増殖が原因となります。

 

マラセチアは皮脂をエサにして増殖するため、ホルモンバランスの変化で皮脂が出やすい産後は、脂漏性皮膚炎を発症しやすくなります。

 

洗髪の際にはすすぎ残しのないよう、きれいに洗い流すことが大切です。また、頭皮マッサージを取り入れ、頭皮の血流をスムーズにしましょう。

 

治療としては、ステロイドや抗真菌薬などの外用薬を用いるのが一般的です。その他に、皮脂分泌を抑制するために、ビタミンB2やB6の内服薬が処方されることもあります。

 

 

甲状腺の異常で脱毛の症状がみられることがあります。

 

甲状腺は体温や自律神経を調節し、新陳代謝に関わる臓器です。甲状腺機能が低下すると橋本病、亢進した場合はバセドウ病と呼ばれる病気を発症し、いずれも脱毛を引き起こします。

 

橋本病やバセドウ病は、薬物療法による治療が行われます。

産後の抜け毛に関するよくある質問

 

当院のFAGA治療

 

当院の女性薄毛治療はミノキシジルとサプリメントの複合処方で抜け毛を防ぎ生えてきた髪の毛を丈夫にするための治療を行っています。

 

 

個人差はありますが、毛は１cm/月ほどしか伸びません。ヘアサイクルを考えると、1～３ヶ月で体質が改善されます。

 

新たに発毛した髪を実感するには、最低でも半年が必要です。

 

 

・発毛を目的とした総合的治療です。
・医療機関で行える最も効果の見込める治療です。

施術内容