びまん性脱毛症の治し方は？原因と改善方法について解説します

【公開日時】2024/07/07 10:12:50

 

「髪全体がボリュームダウンしてきた」

 

「分け目が目立ち、地肌が透けて見えるようになった」

 

「髪の毛が細くなり、コシやハリがなくなってきた」

 

このような症状でお悩みの方は、びまん性脱毛症を発症している疑いがあります。びまん性脱毛症は女性に起こりやすい薄毛の症状で、セルフケアだけで改善するのは困難です。

 

特定の箇所に症状が現れる男性のAGAと違い、髪の毛が全体的に少しずつボリュームダウンするため、気付いたときには既に症状が進行している可能性も。びまん性脱毛症は早めに対策し、治療することが大切です。

 

ここからは、びまん性脱毛症の原因や治し方、予防法について詳しく解説します。

びまん性脱毛症とはどんな症状？

 

びまん性脱毛症は女性に多くみられる薄毛の症状で、抜け毛が増えて髪が全体的に薄くなる脱毛症です。

 

医療用語として用いられる「びまん性」とは「一面に広がる状態」を意味します。女性の薄毛は男性のAGAのように部分的に脱毛が進行するのではなく、頭髪全体が薄くなる傾向にあります。

 

男性型脱毛症（AGA）は男性ホルモンの乱れが原因で発症します。一方、びまん性脱毛症は女性ホルモンが影響するため、女性型脱毛症（FAGA）とも呼ばれます。

 

びまん性脱毛症は徐々に進行するのが特徴で、気付いたときには既に重症化している可能性も。抜け毛が増えたなど、気になる症状がある場合は早めにクリニックを受診しましょう。

びまん性脱毛症の症状

びまん性脱毛症は、髪全体が薄くなるのが特徴で、初期症状として考えられるのは以下のとおりです。

このような症状が気になる場合は、びまん性脱毛症の可能性が高いと考えられます。

 

びまん性脱毛症を発症すると髪全体が薄くなるため、地肌が透けて見えることも。髪の毛が細くコシやハリがなくなることもボリュームダウンの原因となります。

 

細い抜け毛が増えてきた場合は、髪が成長する前に抜け落ちている可能性が高いため注意が必要です。

 

 

男性の脱毛症は、男性ホルモン「ジヒドロテストステロン（DHT）」が関与するケースが多く、前頭部や頭頂部など局所的に脱毛するのが特徴です。

 

一方、女性の場合は加齢による女性ホルモンの分泌量や血流の低下、過度なストレスやダイエット、誤ったヘアケアなどが原因で起こります。そのため、女性の薄毛は頭髪全体が薄くなるびまん性脱毛症が多い傾向にあります。

びまん性脱毛症の原因

びまん性脱毛症の主な原因は加齢によるもので、30代後半から発症するケースが多いです。年齢を重ねることで女性ホルモンの分泌量が減り、ホルモンバランスが乱れてしまうことが原因となります。

 

ただし、びまん性脱毛症は若い世代の女性でも発症するリスクがあります。女性ホルモンの乱れ以外に、不規則な食生活や睡眠不足などの生活習慣の乱れ、過度なダイエットによる栄養不足が原因になることも。

 

その他に、ストレスや誤ったヘアケアが薄毛の原因となる可能性もあります。

 

ここからは、びまん性脱毛症の原因について詳しく解説します。

びまん性脱毛症の主な原因は、加齢にともなう女性ホルモンの乱れです。

 

髪の成長に欠かせない女性ホルモンのエストロゲンは、年齢を重ねるごとに分泌量が減ります。エストロゲンの減少が原因でヘアサイクルが乱れ、髪が細くなりハリやコシがなくなり、抜け毛が増加します。

 

びまん性脱毛症は、女性ホルモンの分泌が減る30代後半から発症しやすい傾向にあります。

男性ホルモンの一種「ジヒドロテストステロン（DHT）」が、びまん性脱毛症の原因になることも。

 

DHTは脱毛因子「TGF-β」を生成するため、びまん性脱毛症以外の薄毛を引き起こす可能性があります。

 

女性の場合、男性ホルモンより女性ホルモンが優位に働きますが、体質や遺伝によってDHTが多く生成されるケースがあります。DHTが影響する女性の薄毛をFAGAといいます。

誤ったヘアケア、ヘアカラーやパーマが影響して髪の毛や頭皮に負担がかかり、びまん性脱毛症を引き起こすことがあります。

 

また、ストレスを溜め込むことで頭皮への血流が悪くなり、薄毛の原因になる可能性もあります。

若い女性に多い薄毛の原因が過度なダイエットによるものです。

 

正しい食事制限や運動によるダイエットなら問題ありませんが、食事の量を極端に減らすダイエットは栄養不足になり、抜け毛を引き起こす原因になります。

 

ダイエットのほか、偏食による栄養不足も薄毛につながるため注意してください。

 

 

びまん性脱毛症とAGAは、いずれも進行性の脱毛症ですが、抜け毛が起こる箇所や症状が異なります。

 

びまん性脱毛症は髪の毛が細くコシやハリがなくなり、全体的にボリュームダウンします。

 

一方、AGAは前頭部や頭頂部が薄毛になりやすいのが特徴です。

 

AGAは特定の箇所が薄くなるため、早期発見および早期治療が可能です。それに対して、びまん性脱毛症は髪の毛が全体的に薄くなるため、症状に気付かず治療が遅れる可能性もあります。

びまん性脱毛症の治し方・治療方法

びまん性脱毛症は、生活習慣の見直しなどのセルフケアのほか、専門クリニックで適切な治療を受けることで改善が期待できます。

 

気になる症状があれば、まずは医療機関を受診して医師に相談しましょう。

びまん性脱毛症の治療薬として主流なのが内服薬のパントガールです。パントガールは世界初の薄毛治療薬で、抜け毛を抑制し、髪の成長に欠かせない栄養素を豊富に含んでいます。

 

外用薬には主にミノキシジルが処方されます。ミノキシジルには血管を拡張し、血流を促す作用があり、頭皮に直接塗布することで抜け毛を予防し、発毛を促します。日本皮膚科学会のガイドラインでも推奨される治療薬で、内服薬に比べて副作用のリスクが少ないメリットがあります。

びまん性脱毛症には、育毛や発毛に有効な成分を頭皮に直接注入するメソセラピーやHARG療法という治療法もあります。

 

メソセラピーは、ミノキシジルや成長因子などを配合した薬剤を頭皮に直接注入する治療法で、クリニックによって配合される成分の量や種類が異なるのが特徴です。

 

一方、HARG療法は脂肪幹細胞から抽出した150種類以上の成長因子を含むHARGカクテルを頭皮に注入する治療法です。HARGカクテルに配合される成分は、構成が一律で定められているため、クリニックによる違いはありません。

びまん性脱毛症の対策・予防法

加齢による女性ホルモンの減少が原因のびまん性脱毛症は、セルフケアだけで完全に治療するのは困難です。ただし、日々の心がけで症状の進行を抑えることは可能です。

 

ここからは、びまん性脱毛症の対策や予防法について詳しく解説します。

健康な髪の毛を育てるために、栄養バランスの整った食事を心がけましょう。

 

中でもタンパク質やビタミン、ミネラルは必要不可欠な栄養素です。

 

・タンパク質

 

髪の主成分の99％がタンパク質で構成されています。特に植物性タンパク質の大豆は、髪の成長をサポートするイソフラボンを豊富に含んでいるため、積極的に摂取しましょう。

 

・ビタミン

 

ビタミンには細胞を活性化させる作用があり、健康的な髪や頭皮を維持するために欠かせない成分です。

 

ビタミンA、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンEは頭皮環境や髪の成長に大きく関わっています。その中でも、ビタミンB6やビタミンB12には髪の成長をサポートする働きがあります。

 

・ミネラル

 

ミネラルは体の健康を維持するために欠かせない栄養素です。ミネラルの中でも髪の成長に大きく影響するのが亜鉛です。

社会生活においてストレスを完全になくすことは難しいでしょう。大切なのはストレスを溜め込まないことです。

 

趣味に没頭する時間を作ったり、友人との食事を楽しむなど、自分なりのストレス解消法を見つけましょう。就寝の2時間前の軽い運動はストレスを発散できるほか、眠りにつきやすくなるメリットもあります。

髪の毛を育てる成長ホルモンは眠っている間に分泌されます。

 

成長ホルモンがもっとも多く分泌されるのは入眠から3時間以内です。そのため、最初の3時間の睡眠の質を高めることが大切です。

 

就寝の1時間前にはテレビやスマホ、パソコンを見ないようにし、軽めのストレッチやヨガを取り入れるなど、リラックスできる時間を作るようにしましょう。

過度な飲酒や喫煙を控えるようにしましょう。

 

アルコールが代謝される際に亜鉛を消費するため、飲酒によって髪の生成に必要な亜鉛が不足してしまうことも。

 

また、ニコチンの作用で毛細血管が収縮し、頭皮への血流が悪くなることで、髪の成長に必要な栄養が届かなくなります。

誤ったヘアケアは頭皮環境を悪化させ、髪の毛の健康状態に悪影響を及ぼします。

 

シャンプーは洗浄力の強すぎないものを選びましょう。洗浄力の強いシャンプーは頭皮に必要な皮脂まで洗い流してしまい、頭皮トラブルにつながる可能性もあります。

 

天然成分が配合された刺激の少ないアミノ酸系シャンプーを使い、泡が残らないようにしっかりすすぎましょう。

 

また、シャンプーのし過ぎは頭皮の乾燥を招くため、1日1回までにとどめてください。

びまん性脱毛症に関するよくあるQ&A

 

当院のFAGA治療

 

当院の女性薄毛治療はミノキシジルとサプリメントの複合処方で抜け毛を防ぎ生えてきた髪の毛を丈夫にするための治療を行っています。

 

 

個人差はありますが、毛は１cm/月ほどしか伸びません。ヘアサイクルを考えると、1～３ヶ月で体質が改善されます。

 

新たに発毛した髪を実感するには、最低でも半年が必要です。

 

 

・発毛を目的とした総合的治療です。
・医療機関で行える最も効果の見込める治療です。

施術内容