GLP-1ダイエットは痩せない?効果や副作用について詳しく解説します

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GLP-1ダイエットは、医学的に体重減少効果が認められていることから、今注目を集めているダイエット手法です。

 

ですが、従来の食事制限などのダイエットと異なり、医薬品を使用するため、医師の診察が必要であったり、副作用のリスクもあるため、開始前に十分な知識を得ておく必要があります。

 

このページでは、GLP-1ダイエットの効果だけでなく、副作用やデメリットについても解説します。

 

GLP-1ダイエットに興味がある方、始めたいけど不安だという方はこのページを参考にしてください。

GLP-1ダイエットとは?効果・メリットについて解説

 

GLP-1ダイエットは、GLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)受容体作動薬を用いるダイエット方法です。

 

GLP-1は腸から分泌されるホルモンで、食事の後に血糖値を下げる役割を果たします。

 

また、満腹感を促進し、食欲を抑える効果があり、これにより食事量のコントロールと体重減少が期待できます。

 

GLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)受容体作動薬はもともとは2型糖尿病や肥満の治療に用いられる薬で、以下の薬剤を処方されます。

 

セマグルチド
(オゼンピック・リベルサス)

主に2型糖尿病の治療薬として承認されていますが、体重減少効果も期待できます。

リラグルチド
(サクセンダ)

肥満治療薬として承認されており、特にBMIが30以上の成人、またはBMIが27以上で肥満関連疾患がある成人に使用されます。

デュラグルチド
(トルリシティ)

2型糖尿病の治療薬として承認されています。

 

これらの薬は医師の診察による処方が必要で、副作用の危険があるため個人輸入サイトの購入は非常に危険です。

 

自己判断での使用は危険ですので、医師の指導の下で安全に使用するようにしましょう。

GLP-1受容体作動薬の主な効果・メリット

 

GLP-1受容体作動薬を使用することで期待できる主な効果は以下が挙げられます。

体重の減少

 

GLP-1受容体作動薬は脳内の食欲中枢に作用し、食欲を抑える効果があるため、これにより、カロリー摂取量が減少し、体重減少が促進されます。

満腹感の促進

胃の内容物の排出を遅らせることで満腹感を長時間維持し、過食を防ぎます。

血糖値の安定化

食事後にインスリンの分泌を促進し、血糖値の上昇を抑え、グルカゴン(血糖値を上げるホルモン)の分泌を抑制し、血糖値の安定化を助けます。

代謝の改善

インスリン感受性が改善され、体がより効果的に血糖を利用するようになります。

長期的な健康維持

体重減少と血糖値管理ができることで長期的な健康維持につながり、肥満や糖尿病に関連する合併症のリスクが低下します。

GLP-1ダイエットが向いている人

上記の効果を踏まえて、GLP-1ダイエットをした方がいい人について紹介します。

 

2型糖尿病患者

 

GLP-1受容体作動薬は、血糖値のコントロールに優れ、2型糖尿病の治療において非常に効果的です。

 

特にHbA1c(平均血糖値)の改善が期待できます。

 

多くの2型糖尿病患者は過体重や肥満であり、体重減少が糖尿病の管理に重要です。GLP-1受容体作動薬は、体重減少を促進する効果があります。

 

肥満または過体重の人

 

肥満度指数(BMI)が30以上の人は、肥満治療薬としてGLP-1受容体作動薬の使用が適しています。

 

BMIが27以上で肥満関連疾患( 高血圧、脂質異常症、心血管疾患など)を持つ人も、体重減少が健康改善につながります。

 

生活習慣病のリスクが高い人

 

 糖尿病予備軍や生活習慣病のリスクが高い人にとっても、体重管理と血糖値の改善は予防的な効果があります。

 

従来のダイエット方法で効果がなかった人

 

GLP-1受容体作動薬は食欲を抑制し、満腹感を促進するため、過去にカロリー制限などの他ダイエット手法
で失敗した人や、食事量のコントロールが難しい人に向いています。

 

心血管疾患リスクのある人

 

いくつかのGLP-1受容体作動薬は、心血管イベント(心臓発作や脳卒中)のリスクを低減することが示されているため、心血管疾患リスクのある人にも適しています。

GLP-1受容体作動薬の処方費用の相場

クリニック名 薬剤名 期間 費用(税込)
湘南美容クリニック サクセンダ 1ヶ月分 59,800円~
ジョウクリニック サクセンダ 1ヶ月コース 119,500円
クリニックフォア オゼンピック 1本 24,750円
DMMオンラインクリニック リベルサス3mgプラン 1ヶ月分 8,778円
TCB東京中央美容外科 オゼンピック 2ヶ月分 120,000円
アイシークリニック ビクトーザ 2週間分 11,000円~
ファイヤークリニック サクセンダ 1ヶ月分 23,000円

GLP-1受容体作動薬の主な副作用・デメリット

 

GLP-1受容体作動薬を使用したダイエット(GLP-1ダイエット)にはいくつかの副作用が報告されているため実践する際には注意が必要です。

 

以下で代表的な副作用を紹介します。

消化器症状

  • 吐き気
  • 嘔吐
  • 下痢
  • 便秘

などの消化器症状が現れる可能性があります。

 

吐き気が最も一般的な副作用で治療開始当初に多く見られ、体が薬に慣れると症状は軽減します。

 

症状 副作用の発現率
吐き気 使用者の20-40%程度
嘔吐 使用者の5-15%
下痢 使用者の10-20%程度
便秘 使用者の5-10%程度

低血糖

他の糖尿病治療薬(インスリンやスルホニル尿素薬など)と併用する場合に注意が必要です。

 

単独使用の場合は低血糖のリスクは比較的低く、発現率は1-5%程度です。

頭痛

一部の患者で頭痛が報告されています。発現率は使用者の5-10%程度とされています。

注射部位反応(注射剤を使用する場合)

サクセンダなどの注射剤を使用する場合に発現率5-10%の割合で起こります。

 

注射部位に痛み、発赤、腫れなどの反応が現れることがあります。

膵炎

発現率は非常に低く1%未満とまれですが、膵炎(すいえん)のリスクが増加する可能性があります。

 

急性膵炎の症状(上腹部の激しい痛み、吐き気、嘔吐など)が現れた場合は、直ちに医師に相談する必要があります。

腎機能の変化

特に既存の腎疾患がある場合、腎機能に影響を及ぼす可能性があります。

アレルギー反応

まれにアナフィラキシーなどの重篤なアレルギー反応が発生することがあります。

GLP-1ダイエットが向いていない人

上記で紹介した副作用やリスクを踏まえて、以下の人はGLP-1受容体作動薬を使用しない方がよいでしょう。

 

特定のアレルギーがある人

 

過去にGLP-1受容体作動薬に対するアレルギー反応を示したことがある人は、GLP-1ダイエットを行うことは難しいでしょう。

 

膵炎の既往がある人

 

GLP-1受容体作動薬は膵炎のリスクを増加させる可能性があるため、膵炎の既往がある人には適していません。

 

甲状腺疾患のある人

 

 GLP-1受容体作動薬は、動物実験で甲状腺C細胞腫瘍のリスクを増加させることが示唆されているため、甲状腺髄様がん(MTC)の家族歴がある人や、多発性内分泌腫瘍症2型(MEN2)の患者には使用が推奨されていません。

 

腎機能が著しく低下している人

 

一部のGLP-1受容体作動薬は、腎機能が著しく低下している人に対して使用が制限されています。

 

腎機能障害がある場合は、医師と相談の上で使用することが重要です。

 

消化管の重篤な疾患がある人

 

GLP-1受容体作動薬は消化器系に影響を及ぼすため、重度の胃腸疾患を持つ人には適していないことがあります。

 

妊娠中または授乳中の女性

 

妊娠中や授乳中の女性に対するGLP-1受容体作動薬の安全性は確立されていないため、これらの状況では使用が推奨されません。

 

未成年者

 

未成年者に対するGLP-1受容体作動薬の安全性と有効性に関するデータが不十分なため、使用はおすすめできません。

GLP-1ダイエットを行う際の注意点

 

GLP-1ダイエットは、他のダイエット手法とは異なり、医薬品を使用したダイエットのため重要な注意点がいくつかあります。

 

誤った方法で行ってしまうと健康を損なうリスクがあるため、注意点を必ず守って行うようにしてください。

医師の指導のもとで使用

GLP-1受容体作動薬は医師の処方が必要でなので自己判断での使用は避け、医師の指導に従って行ってください。

 

また、定期的に医師の診察を受け、治療の進行状況を確認し、副作用やリスクの管理を行うことも重要です。

徐々に用量を増やす

副作用を最小限に抑えるために、低用量から開始し、徐々に増量します。

 

急に高用量を使用すると、消化器症状などの副作用が強く現れることがあります。

 

かかりつけの医師と相談しながら用量を決定してください。

副作用のモニタリング

GLP-1受容体作動薬を使用すると吐き気、嘔吐、下痢、便秘などの消化器症状が現れることがあります。

 

これらの症状がひどい場合は、医師に相談して対処法を確認してください。

 

特に他の糖尿病治療薬と併用する場合は低血糖のリスクがあります。

 

低血糖症状(めまい、ふらつき、動悸など)には十分に注意してください。

特定の健康状態の管理

発現率は低いですが、もしも急性膵炎の症状(上腹部の激しい痛み、吐き気、嘔吐など)が現れた場合は、直ちに医師に相談しましょう。

 

また、腎機能に影響を与える可能性があるため、定期的に腎機能をチェックします。

生活習慣の改善

GLP-1ダイエット中でも、摂取する栄養素を考え、バランスの取れた食事を心がけることが重要です。

 

栄養バランスの良い食事を摂ることで、健康的な体重減少を促進します。

 

さらに、適度な運動を取り入れることで、体重減少の効果を高め、全体的な健康状態を改善してくれるでしょう。

 緊急事態への対応

GLP-1受容体作動薬の使用でまれにアナフィラキシーなどの重篤なアレルギー反応が発生することがあります。

 

皮疹、かゆみ、呼吸困難などの症状が現れた場合は、使用を中止して直ちに医療機関を受診してください。

 

また、甲状腺に異常がある場合や、甲状腺髄様がんの家族歴がある場合は、使用に注意が必要です。定期的に甲状腺の状態をチェックするようにしましょう。

GLP-1受容体作動薬の個人輸入の危険性について

 

GLP-1受容体作動薬は本来医師の処方が必要な薬ですが、インターネットで個人輸入代行サイトで販売されていて、中にはそこから購入して使用している人がいるようです。

 

しかし、個人輸入サイトで入手したGLP-1受容体作動薬は様々なリスクがあるため絶対におすすめできません。

 

以下で、GLP-1受容体作動薬の危険性について解説します。

品質と安全性の問題

個人輸入されたGLP-1受容体作動薬は偽造品のリスクがあります。

 

偽造薬には有効成分が含まれていないか、不純物が混入している可能性があり、健康被害を引き起こす危険がありるため危険です。

 

万が一偽造薬によって健康被害が起きた場合、販売業者は責任を取ってくれることはないので全て自己責任となります。

 

さらに、正規の流通経路を経ていないGLP-1受容体作動薬は、適切な品質管理がされていないことが多く、薬効が保証されていません。

使用方法と医療監視の欠如

GLP-1受容体作動薬は医師の指導のもとで使用する必要がありますが、個人輸入による自己使用では適切な医療監視が受けられません。

 

副作用の管理や投与量の調整ができないため非常に危険です。

 

個人輸入では医師との連携がなく、副作用や薬剤相互作用に対処できないことがあります。

 

特に糖尿病治療や肥満治療では、定期的なフォローアップが不可欠なので医師の診察なしで使用するのはやめましょう。

健康被害のリスク

GLP-1受容体作動薬には副作用があります。

 

自己判断で使用することにより、適切な対処ができず、健康被害を引き起こす可能性があります。

 

例えば、吐き気、嘔吐、低血糖、膵炎などのリスクが考えられます。

GLP-1ダイエットに関するQ&A

GLP-1受容体作動薬にはどんな種類がありますか?

代表的なGLP-1受容体作動薬には、セマグルチド(オゼンピック、リベルサス)、リラグルチド(サクセンダ)、デュラグルチド(トルリシティ)があります。これらは注射薬や経口薬として利用されます。

GLP-1ダイエットの効果はどれくらいですか?

個人差がありますが、GLP-1受容体作動薬を使用することで平均して3-5%の体重減少が見込まれます。一部の人はそれ以上の減少を報告されています。

GLP-1ダイエットに適している人の特徴は?

主に2型糖尿病患者やBMIが30以上の肥満者、またはBMIが27以上で肥満関連疾患を持つ人が適しています。従来のダイエット方法で効果がなかった人にも向いています。

GLP-1ダイエットはどのくらいの期間で効果が現れますか?

多くの人は数週間から数ヶ月で体重減少効果を感じ始めます。ただし、効果の現れ方には個人差があり、継続的な使用が必要です。

GLP-1ダイエットを開始するにはどうすればいいですか?

GLP-1ダイエットを開始するには、医師の診察を受け、適切な薬剤を処方してもらう必要があります。
オンライン診療ならインターネットで診察を受けることができ、配送で治療薬を処方してくれるため手軽に始めることも可能です。

GLP-1ダイエットと他のダイエット法の併用は可能ですか?

併用可能です。GLP-1ダイエットは他の医療ダイエット法(脂肪溶解注射、クールスカルプティング、SGLT-2阻害薬など)と併用することで、さらに効果的に体重を減少させることができます 。

GLP-1ダイエットはリバウンドのリスクがありますか?

薬の使用を中止するとリバウンドする可能性があります。持続的な体重管理のためには、生活習慣の改善や定期的なフォローアップが必要不可欠です。

 

運営者情報
名称 宇都宮病院
所在地 和歌山県和歌山市鳴神505番地の4
電話 073-471-1111
FAX 073-473-8567
交通

JR阪和線「和歌山」駅東口より「紀伊風土記の丘」行 乗車
バス15分「団地西口」下車すぐ

開設日 昭和45年10月27日
診療科

・内科
・呼吸器科
・循環器科
・消化器科
・整形外科
・肛門科
・麻酔科
・放射線科
美容皮膚科・形成外科

病床数 80床(医療療養44床・地域包括ケア36床)
管理者・病院長 宇都宮 宗久
設備

手術室・内視鏡室・検査室(ECG・エコー)
レントゲン室(一般・透視・CT)

基準等

■基本診療料
療養病棟入院基本料1
地域包括ケア病棟入院料Ⅰ
患者サポート体制充実加算
救急搬送患者地域連携受入加算
入院時食事療養(I)
退院調整加算
重症皮膚潰瘍管理加算

 

■特掲診療料
在宅療養支援病院
在宅時医学総合管理料
特定施設入居時等医学総合管理料
退院時共同指導料2
麻酔管理料(I)
CT撮影及びMRI撮影

勤務体制

4週8休(看護部のみ2交代勤務)
夏期休暇3日 年末年始休暇5日