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ウォーキングは比較的強度が低く、幅広い年齢層で取り組みやすい運動です。ダイエットや健康増進など、さまざまな目的をもって行える汎用性の高さも魅力。
ただし、ただ歩くだけでは十分な効果を実感することができません。また、誤った方法でウォーキングするとケガにつながる可能性も。
ここからはウォーキングの効果を高める方法や、長く続けるコツについて詳しく解説します。
ウォーキングは、エネルギー源として脂肪と糖を使って筋肉を動かす有酸素運動です。20分以上の継続で脂肪が燃焼され、ダイエット効果を得ることができます。また、生活習慣病や認知症の予防にも有効です。
ここからは、ウォーキングの効果について詳しく解説します。
▪ダイエット効果
▪生活習慣病の予防
▪自律神経を整える
▪脳の活性化
▪骨粗しょう症の予防
▪体力の向上
ダイエット効果
ウォーキングは有酸素運動のひとつで、ダイエット効果が期待できます。
脂肪と糖をエネルギー源として筋肉を動かすのが有酸素運動で、20分以上継続することで脂肪燃焼につながります。
有酸素運動と筋トレ(無酸素運動)を組み合わせて筋肉量を増やせば、基礎代謝がアップして太りにくい体へと変化します。
生活習慣病の予防
ウォーキングは糖尿病や高血圧症、脂質異常症など、生活習慣病の予防につながります。
ウォーキングには血糖値を下げる作用があります。また、中性脂肪を分解する「リポタンパクリパーゼ」と呼ばれる酵素を活性化させる効果があります。
更に、ウォーキングを継続すると心肺機能が強化されてスタミナがつき、疲れにくい体を手に入れることもできます。
自律神経を整える
ウォーキングには、交感神経と副交感神経のバランスを整え、自律神経を整える効果が期待できます。また、ウォーキングでストレスを発散することで、体内環境を健やかな状態に保つことができます。
ウォーキングすると幸福ホルモンと呼ばれるセロトニンが分泌され、心身ともにリラックスした状態へと導いてくれます。そのため、メンタルバランスの安定にもつながります。
脳の活性化
ウォーキングを継続することで、脳内の神経伝達物質「アセチルコリン」の分泌が促されます。アセチルコリンには脳内の血流を促す作用があるため、認知症の予防に有効です。
また、ウォーキングで足の筋肉を使うと、多くの酸素が脳に運ばれて脳細胞が活性化され、アンチエイジングにもつながります。
骨粗しょう症の予防
ウォーキングで骨に適度な刺激が与えられ、骨粗しょう症の予防につながります。
骨は刺激を与えることで強度が増すといわれています。
体力の向上
ウォーキングで使う下半身の筋肉は、体全体の60%程度を占めています。腕振りして歩くことで背中や腕など、上半身の筋肉も使うため、全身の筋肉運動になります。
運動習慣がなかった人が、いきなり長時間ウォーキングすると疲労を感じることもあるでしょう。毎日継続し、徐々に距離を伸ばすことで筋力や体力がつき、疲れにくい体へと変化します。
ウォーキングはダエイットや生活習慣病の予防、メンタルバランスの安定など、健康を維持する効果を得られます。
ここからは、より効率よくウォーキングによる効果を得るための方法を紹介します。
効果的な時間帯は朝
1日の中で、朝のウォーキングがもっとも効果的です。
朝日を浴びながらウォーキングすると、脳内の神経伝達物質「セロトニン」の分泌量が増えて自律神経が整い、心や体がリラックスした状態になります。また、朝のウォーキングで血行がよくなり、血圧や血糖値を抑える働きも期待できます。
朝日を浴びると、14~16時間後に睡眠ホルモン「メラトニン」が分泌されるため、良質な睡眠にもつながります。
セロトニンの分泌が始まるのは、日光を浴びて15分ほど経った頃です。また、有酸素運動で脂肪燃焼が始まるのが運動の20分後であることから、30分程度を目安にウォーキングしましょう。
早歩きで体に負荷をかける
ウォーキングの効果を高めるために、早歩きで体に負荷をかける方法があります。
ただし、運動習慣がなかった人がいきなり長い時間歩いたり、早歩きで負荷をかけると挫折につながることも。無理なく継続するためにも、少しずつ距離やペースを上げていきましょう。
ウォーキングは運動経験がない人でも気軽に始められる有酸素運動です。ただし、何も意識せず歩くだけでは、ウォーキングによる効果を十分に得られない場合も。
ウォーキングの効果を高めるためには、フォームや速度、距離を意識して継続的に取り組むことが大切です。
▪フォームを意識する
▪継続できる環境を整える
▪前後にストレッチする
▪速度や時間を意識する
ウォーキングの際にはフォームを意識しましょう。
目線を真っ直ぐにして軽く顎を引き、遠くに目線を置きます。やや大股の歩幅で前後にしっかり腕を振り、胸を張って歩きましょう。
ウォーキングは継続することで効果を実感できます。朝食後に歩くなど、ウォーキングをライフスタイルに組み込むことで継続しやすくなります。
また、距離や速さを計測できるアプリやウォッチを利用するのもおすすめ。日々のウォーキングを記録することで、モチベーションアップにもつながります。
ウォーキング前にストレッチすることで全身の血行を促し、筋肉の温度が上がります。柔軟性が高まり、筋肉を動かしやすくなるためケガの防止にもつながります。
ウォーキング後のストレッチは、運動で緊張した筋肉をほぐし、疲労を回復させるのに有効です。
歩く時間が短ければ、ウォーキングによる効果を得られません。20分以下のウォーキングでは有酸素運動にならないため、脂肪燃焼率も下がります。
また、歩くスピードが遅い場合も効果を実感できない可能性があります。ウォーキングでエネルギー消費をアップするには、時速7kmのペースで歩くことが推奨されます。これまでに運動習慣がない人は、時速6kmから始めてみましょう。早歩きと普通歩きを交互に行うインターバルトレーニングも有効です。
ウォーキングしているのに効果を実感できないという人もいるかもしれません。
誤ったフォームでウォーキングしても、全身の筋肉がうまく使えず、脂肪燃焼の効果を十分に得ることができません。また、スピードが遅いと有酸素運動になっていない可能性があります。
▪フォームが悪い
▪時間が短い
▪スピードが遅い
▪回数が少ない
▪有酸素運動になっていない
フォームが悪い
うつむいた姿勢や猫背の状態でウォーキングしても、全身の筋肉がバランスよく使えないため、効率よく脂肪を燃焼することができません。
また、フォームが悪ければ身体に負担がかかり、腰痛や膝通などケガの原因にもなります。
時間が短い
ウォーキングの時間が短い場合は、十分な効果を得ることができません。
有酸素運動で脂肪を燃焼するには、20分以上のウォーキングが必要です。
スピードが遅い
歩くスピードが遅いと、普段の生活で使う筋肉と変わりません。
ウォーキングの効果を得るためには、速いペースで歩く必要があります。目安としては時速7kmのペースが理想です。
回数が少ない
歩く回数が少ないと、ウォーキングの効果を実感できないことも。ウォーキングによる効果を得るためには、中強度の有酸素運動を継続することが大切です。
有酸素運動になっていない
人と話しながら歩くのもよいですが、ペースが落ちて有酸素運動にならないケースもあります。また、犬の散歩は排泄などで立ち止まるため、20分以上の継続が難しく、有酸素運動には適していません。
ウォーキングを始めたものの、いきなりハイペースで歩いたり、ストレッチが不十分だとケガにつながることも。ここからは、ウォーキングで失敗しないための注意点について詳しく解説します。
▪無理をしない
▪ウォーミングアップとストレッチを取り入れる
▪小まめに水分補給する
▪事故やケガに注意する
▪持病がある人は医師に相談する
無理をしない
運動習慣がない人や体力に自信がない人が、いきなり長時間歩いたり、速いペースで歩くとケガにつながるリスクがあります。
まずは距離や時間にこだわらず、気軽に始めてみましょう。運動に慣れてきたら、体調と相談しながら徐々に距離や時間を伸ばしていくとよいでしょう。
継続するためには、無理せずマイペースに取り組むことが大切です。
ウォーミングアップとストレッチを取り入れる
ウォーキングの前後にストレッチを取り入れましょう。
ウォーキング前のストレッチで筋肉の温度が上がり、運動効率が上がるほか、ケガの予防にもつながります。ウォーキング後にストレッチすると柔軟性がアップし、疲労回復をサポートします。
小まめに水分補給する
ウォーキング前後はもちろん、ウォーキング中も小まめに水分補給しましょう。喉が渇く前に水分補給するのがポイント。喉の渇き感じるときは、脱水に近い状態です。
水分不足になると、熱中症や脳梗塞、心筋梗塞などのリスクにつながります。
事故やケガに注意する
当たり前のことですが、ウォーキングの際には交通ルールを守りましょう。
歩くことに夢中になりすぎると事故やケガにつながる可能性も。早朝や夜間の薄暗い時間帯に歩くときは、ライトや反射材を身につけ、できるだけ白っぽいウェアを着用すると安心です。
持病がある人は医師に相談する
ウォーキングは強度の低い有酸素運動ですが、体への負担が全くないわけではありません。持病がある人は、必ず医師に相談したうえで始めましょう。
これまでに運動習慣がなかった人も、医療機関で検査や体力測定を受けることで、適切な運動量を知ることができ、ウォーキングによる効果も高められるでしょう。
ウォーキングによる効果を高めるためには、何よりも継続することが大切です。ここからは、ウォーキングを継続させるコツについて紹介します。
ライフスタイルに取り入れる
ウォーキングを始めるにあたって、時間の確保が難しいという人もいるかもしれません。忙しくて時間が取りづらい人や、運動が苦手な人は、日々の生活の中でウォーキングを取り入れてみましょう。
具体的には、通勤時にひと駅前で降りて歩く、普段車で行くスーパーに歩いて行くなど、ライフスタイルに組み込むことで、自然に運動習慣が身につきます。
また、1日の始まりでもある朝の時間帯にウォーキングすることで、心身ともにリフレッシュでき、1日の活力へとつながるでしょう。
ウェアやシューズを用意する
ウォーキングを長続きさせるコツとして、体に負担がかかりにくいウェアやシューズを用意するのもおすすめです。
普段着で歩くより、運動に適したウェアやシューズで歩く方が体を動かしやすく、モチベーション維持にもつながるでしょう。
正しいフォームでしっかり腕を振ってウォーキングすると汗をかきます。吸汗速乾性の高いウェアを着用すれば、運動中の汗冷えも軽減できるでしょう。
毎日30分ウォーキングするとどうなる?
毎日30分ウォーキングすると脂肪燃焼や健康維持の効果が期待できます。体重によって消費カロリーが異なりますが、100kcal前後のカロリーを消費できます。
効率よくウォーキングするなら、スポーツジムでウォーキングのマシンを使用するのもよいでしょう。
ウォーキングはどれくらいで効果が出る?
ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動で、脂肪燃焼効果を得られるのは1~3ヶ月ほど継続してからです。
体脂肪や体重が落ち始めるのは40日前後で、見た目に変化が現れるまでに約3ヶ月かかります。
1日何分ウォーキングすればいい?
1回に20分以上ウォーキングを続けると有酸素運動としての効果が高まります。
時間がないときは10分でもウォーキングした方がよいです。まとまった時間がとれない場合は、30分のウォーキングを2回に分けるのもおすすめです。
ウォーキングは毎日するべき?
ダイエット目的の場合は、1回30分以上のウォーキングを毎日続けることが大切です。
有酸素運動にあたるウォーキングは、20分以上続けることで脂肪燃焼効果を得られます。また、毎日続けると筋力や基礎代謝がアップし、太りにくい体質へと変化します。
ウォーキングは毎日するべき?
ダイエット目的の場合は、1回30分以上のウォーキングを毎日続けることが大切です。
有酸素運動にあたるウォーキングは、20分以上続けることで脂肪燃焼効果を得られます。また、毎日続けると筋力や基礎代謝がアップし、太りにくい体質へと変化します。
毎日5000歩ウォーキングするとどうなる?
毎日5000歩のウォーキングを続けることで、認知症や心疾患、要介護、脳卒中の予防につながります。
また、転倒のリスクが軽減され、ロコモティブシンドロームの予防にもつながり、介助を受けなくても日常生活を送れる状態を維持できます。
ウォーキングで体はどのように変化する?
ウォーキングによる有酸素運動で体脂肪が燃焼され、健康的に体重を落とすことができます。また、新陳代謝が上がるため、肌状態がよくなります。
更に、足腰や背中の筋肉が鍛えられるため、体が締まってケガしにくくなります。心肺機能が鍛えられることで、持久力アップにもつながるでしょう。
ウォーキングでむくみは取れる?
ウォーキングでふくらはぎの筋肉を動かすことで、リンパの流れがよくなり、むくみ改善の効果が期待できます。
ふくらはぎの筋肉は「第2の心臓」とも呼ばれており、流れてきた血液を心臓に戻す働きがあります。ウォーキングでふくらはぎがポンプのように作用し、足の血流が促進され、むくみが解消されます。
ウォーキングでむくみは取れる?
ウォーキングでふくらはぎの筋肉を動かすことで、リンパの流れがよくなり、むくみ改善の効果が期待できます。
ふくらはぎの筋肉は「第2の心臓」とも呼ばれており、流れてきた血液を心臓に戻す働きがあります。ウォーキングでふくらはぎがポンプのように作用し、足の血流が促進され、むくみが解消されます。
ウォーキングで足痩せできるのはなぜ?
ウォーキングで血行が促進され、下半身に溜まった老廃物や水分がスムーズに運搬されます。
むくみが改善されると足のラインがスッキリし、足痩せにつながります。