【公開日時】2025-02-22
ダイエットピルとはいわゆる「やせ薬」のことを指し、体重減少を助けるために用いられる薬の総称です。
ダイエットピルには複数の種類があり、食欲の抑制、脂肪の吸収阻害、代謝の促進、脂肪燃焼の促進など、さまざまなメカニズムを通じて体重減少を促進します。
処方薬と市販薬の両方があり、商品によってそれぞれ期待される効果や副作用が異なるため、このページでできるだけ詳しく解説します。
ダイエットピルの種類と効果・副作用について

ダイエットピルには目的ごとに種類が分かれていて、それぞれ効果や副作用が異なります。
食欲抑制薬
食欲抑制系のダイエットピルは、脳内の神経伝達物質に作用して食欲を減少させることにより、カロリー摂取を抑制し、体重減少を促進する薬です。
- サノレックス(マジンドール)
- リラグルチド(サクセンダ)
- 防風通聖散
【サノレックスの効果・副作用】
サノレックスは日本で唯一承認されている食欲抑制薬で、主成分はマジンドールです。中枢神経に作用し、食欲を抑制します。
効果 | 摂取カロリーを減少させ、体重減少を促す |
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副作用 | 口の渇き、便秘、不眠、心拍数の増加、血圧上昇、神経過敏など |
使用方法 | 1日1回服用し、食事の30分前に摂取する。 |
入手方法 | 医師の処方が必要です。 |
【サクセンダの効果・副作用】
サクセンダはGLP-1受容体作動薬で、食欲を抑制し、体重減少を促します。本来は糖尿病治療薬ですが、肥満治療にも用いられます。
効果 | 食欲抑制と胃排出の遅延により体重減少を促す |
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副作用 | 吐き気、下痢、便秘、頭痛、低血糖(糖尿病治療薬と併用した場合)など |
使用方法 | 注射による投与が必要で、医師の指導の下で使用 |
入手方法 | 医師の処方が必要 |
脂肪吸収抑制薬
脂肪吸収抑制薬は、摂取した食事の脂肪の吸収を阻害することで体重減少を助ける薬です。
代表的な薬はオルリスタット(ゼニカル)で、消化器内で脂肪の吸収を抑えることにより体重減少を促進します。
- オルリスタット(ゼニカル)
【ゼニカルの効果・副作用】
効果 | 脂肪の約30%が未消化のまま排出されるため、摂取カロリーが減少し、体重減少が期待できる |
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副作用 | 未消化の脂肪が排出されるため、脂肪便(油っぽい便)、下痢、頻繁な便意、腹痛などの消化器系の副作用が発生することがある また、脂溶性ビタミン(A、D、E、K)の吸収も抑制されるため、ビタミン補給が必要な場合がある |
使用方法 | 通常、1日3回、食事中または食後1時間以内に服用 高脂肪食を避けることを推奨 |
入手方法 | 医師の処方が必要 |
代謝促進薬
代謝促進系のダイエットピルは、脂肪の代謝を促進し、体内の脂肪を減少させる効果を持つものです。
これらの薬やサプリメントは、エネルギー消費を増加させ、脂肪を燃焼しやすくする成分を含んでいます。
- 防風通聖散
【防風通聖散の効果・副作用】
効果 | 脂肪燃焼促進 便通改善 むくみの改善 代謝促進 肌荒れ改善 |
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副作用 | 胃腸の不快感(吐き気、腹痛、下痢など)アレルギー反応(発疹、かゆみなど) 血圧上昇 口の渇き |
使用方法 | 一般的に1日3回、食前または食間に服用漢方薬として、適切な用法・用量を守って服用 医師や薬剤師の指導に従い、特に他の薬を服用している場合は相談が必要 |
入手方法 | 医師の処方による入手が一般的漢方薬局やドラッグストアで購入可能な場合もあるが、医師の相談を推奨 オンラインでの購入も可能だが、信頼できるサイトから購入することが重要 |
ブドウ糖再吸収阻害薬
ブドウ糖再吸収阻害薬(SGLT2阻害薬)は、主に2型糖尿病の治療に使用される薬ですが、その体重減少効果からダイエット目的でも注目されています。
SGLT2阻害薬は腎臓に作用し、尿中へのブドウ糖の排泄を促進することで、血糖値を低下させます。これにより、体重減少が期待できます。
参考サイト:SGLT2阻害薬の効果
- ジャディアンス
- フォシーガ
- スーグラ
【ブドウ糖再吸収阻害薬の効果・副作用】
効果 | 血糖値のコントロール、体重減少、心血管イベントのリスク低減 |
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副作用 | 尿路感染症、頻尿、口渇、低血圧、脱水、腎機能の低下 |
使用方法 | 通常は1日1回、朝食前または朝食時に服用 |
入手方法 | 医師の処方が必要 |
上記で紹介したダイエットピルは医薬品のためどれも禁忌・併用禁忌があるため服用できない人もいます。
種類によって禁忌や併用禁忌は異なるため、診察時に気になる方は医師に確認してください。
ダイエットピルが向ている人・向いていない人

BMIが高い人
BMIが30を超える人や、27を超えていてかつ高血圧や糖尿病、高コレステロール血症などの肥満に関連する症状が見られる方はダイエットピルの服用がおすすめです。
生活習慣の改善が難しい人
ダイエットピルに頼らずに生活習慣の改善などで過去にダイエットを実践したけど結果を出せなかったという人は、生活習慣の改善だけでは痩せることは難しく、ダイエットピルを服用することで結果が出る可能性があります。
また、過去に食事制限、運動、行動療法などを試しても効果が見られない人にもおすすめです。
健康状態が安定している人
ダイエットピルを服用する上で健康的な問題(心臓疾患や精神疾患など)がない人、または妊娠・授乳中ではない女性であればダイエットピルを服用することができます。
経済的な心配がない人
ダイエットピルは高価なものが多く経済的な負担が大きいです。
費用負担に耐えられない方は別の方法でのダイエットをおすすめします。
健康的な問題を抱えている人
心血管疾患、精神疾患、腎臓病や肝臓病などの健康的な問題を抱えている人はダイエットピルを服用することはできません。
副作用で症状を悪化させるなどの悪影響を及ぼす可能性が高いです。
妊娠中または授乳中の女性
ダイエットピルは胎児に悪影響を与えるため妊娠中の服用はやめてください。
また、授乳中の女性も、母乳を通して赤ちゃんに成分が移行する可能性があるためおすすめできません。
相互作用のリスクがある薬を服用している人
抗うつ薬、抗精神病薬、心臓薬などを服用している場合、相互作用が生じるリスクがあるため必ず医師に相談してください。
過剰摂取や乱用のリスクがある人
指示された用量を守らずに過剰に摂取してしまう恐れのある人はダイエットピルは向いていません。
ダイエットピルに関するQ&A

- ダイエットピルを服用する際の注意点は?
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個人輸入サイトなどで購入をせずに必ず医師の診断と処方を受け、用法・用量を守りながら服用してください。
また、副作用には十分注意してください。
- ダイエットピルは長期的に使用しても安全ですか?
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長期使用にはリスクが伴うため、医師の監督下で使用し、定期的に診察を受けることをおすすめします。
- 効果はどのくらい期待できますか?
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効果は個人差がありますが、適切な食事療法や運動と併用することで、通常は3-10%の体重減少が期待できます。
- ダイエットピルは市販されていますか?
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一部市販で手に入るダイエットピルもありますが、多くは処方薬であり医師の診断と処方が必要です。
- 価格はどのくらいですか?
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価格は薬の種類や購入場所によって異なりますが、1ヶ月あたり数千円から数万円程度かかることがあります。
- ダイエットピルを使用すると運動は必要ありませんか?
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運動はできるだけした方がいいですしょう。ダイエットピルは生活習慣の改善と組み合わせることで、より効果的に体重減少をサポートしてくれます。
- 服用する際にアルコールを摂取しても大丈夫?
-
一部のダイエットピルはアルコールとの相互作用があるため、できるだけ避けた方が無難です。アルコールを摂取したい場合は医師に確認してください。
- ダイエットピルは妊娠中や授乳中に使用できますか?
-
妊娠中や授乳中の女性にはダイエットピルの使用は推奨されていません。
- ダイエットピルを服用すると食欲が完全になくなりますか?
-
食欲抑制薬は食欲を減少させる効果がありますが、完全に食欲がなくなるわけではありません。
- どのくらいの期間使用するのが適切ですか?
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医師の指示に従い、数ヶ月から1年程度の使用が一般的です。
処方薬は医師の診断と処方が必要ですが、市販のサプリメントは薬局やオンラインで購入可能です。
- 成分にアレルギーがある場合はどうすれば良いですか?
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該当する薬は使用せずに医師に相談して代替の薬や方法を検討してください。
- ダイエットピルを使用すると筋肉量も減少しますか?
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適切な運動とタンパク質の摂取を併用することで、筋肉量の減少を防ぐことができます。
- ダイエットピルはどのように保存すれば良いですか?
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直射日光を避け、湿気の少ない涼しい場所に保管します。有効期限を確認し、期限が切れてしまった薬は使用しないようにしましょう。
- ダイエットピルの使用を中止する際にはどうすれば良いですか?
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いきなりやめるのではなく、医師の指導のもとで段階的に使用を中止することをおすすめします。
- リバウンドしないためにはどうすれば良いですか?
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使用を中止した後も、健康的な食事と定期的な運動を続けることが重要です。
- ダイエットピルを併用することはできますか?
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異なる種類のダイエットピルを併用することは一般的には推奨されません。併用する前に必ず医師に相談してください。
- ダイエットピルは医師の診察なしで購入できますか?
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一部のサプリメントは処方なしで購入できますが、効果的なダイエットピルは通常処方薬です。
- 服用中に特定の食事を避ける必要がありますか?
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特定の薬では脂肪分の多い食事を避けることが推奨される場合があります。医師の指示に従ってください。
- ダイエットピルは全ての肥満の人に効果がありますか?
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効果には個人差があり、全ての人に効果があるわけではありません。
- ダイエットピルを使用しても痩せない場合はどうすれば良いですか?
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医師に相談し、別の治療法や生活習慣の改善を検討します。ダイエットピルを一定期間続けて効果が見られない場合は他のアプローチが必要です。
名称 | 宇都宮病院 |
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所在地 | 和歌山県和歌山市鳴神505番地の4 |
電話 | 073-471-1111 |
FAX | 073-473-8567 |
交通 | JR阪和線「和歌山」駅東口より「紀伊風土記の丘」行 乗車 バス15分「団地西口」下車すぐ |
開設日 | 昭和45年10月27日 |
診療科 | ・内科 ・呼吸器科 ・循環器科 ・消化器科 ・整形外科 ・肛門科 ・麻酔科 ・放射線科 ・美容皮膚科・形成外科 |
病床数 | 80床(医療療養44床・地域包括ケア36床) |
管理者・病院長 | 宇都宮 宗久 |
設備 | 手術室・内視鏡室・検査室(ECG・エコー) レントゲン室(一般・透視・CT) |
基準等 | ■基本診療料 療養病棟入院基本料1 地域包括ケア病棟入院料Ⅰ 患者サポート体制充実加算 救急搬送患者地域連携受入加算 入院時食事療養(I) 退院調整加算 重症皮膚潰瘍管理加算 ■特掲診療料 在宅療養支援病院 在宅時医学総合管理料 特定施設入居時等医学総合管理料 退院時共同指導料2 麻酔管理料(I) CT撮影及びMRI撮影 |
勤務体制 | 4週8休(看護部のみ2交代勤務) 夏期休暇3日 年末年始休暇5日 |